「その頃は、ウィンダスはまだマシだったのさ。無傷ではないが、大きな戦争は無かったしな。
私は戦闘魔道団に入隊して、更に知識を重ねていった。
彼女ははるか先に行ってしまっている。戦闘魔道師団に入れたからといって立ち止まれないしな。」
「あはは。彼女に負けるのもかっこ悪いですしね」
あははと笑う少年に、コンリはじとっとした視線を送る。
「は・・・・・。コホン。で、どんな手紙を返したんですか?」
「その頃からタブナジア側の戦争が激しくなっている。
手紙は届いていないようだったな。」
「ええー・・。彼女さん可愛そうですね。」
「戦争だからな。今でこそ移動手段は充実して、あちこちが戦場になることは無かったが
昔はそうでもなかったのさ。」
「怖い世の中です・・。それで、彼女さんは元気だったですか?」
「それは、手紙を見たほうが分かるだろうな。ほれ。」
コンリは、ぽんっと少年に手渡す。
いつもどきどきしますね、と手紙を広げる少年。
親愛なるキミへ
ウィンダスの方はいかがでしょうか。
タブナジアは景色も風もとても素敵です。
キミが居ないのがとても残念。
あと不満なのが・・・魚。
外海は塩の流れが激しく、魚は凶暴なのが多いそうです。
むむむ。
美味しいのかなぁ。
変なのだったらどうしよう・・。
そういえば、キミは戦闘魔導団に入るのが夢でしたよね。
勉強を頑張っているなら、今頃は入隊出来ていそうですね。
キミならきっと大丈夫。目指せ団長ですね!
ん・・・その前に賢者カナ?
なにがともあれ、応援してます!
そうそう・・。
前は剣を貰いましたが、今回は服です!
アーティファクトが配られました!
ボクの能力をさらに引き出してくれるそうです。
確かに、不思議な感じです。
これよりもすごい物が、支給される予定もあるそうなのです。
はいとらで・・?うーん。。。
横文字はニガテです・・。
ばいどら・・はいとら・・ひゃいどま・・?
うーん・・・。
帽子は耳が窮屈なのでかぶりたくないのですが、しょうがないですね。
是非、キミに見てもらいたかったなぁ・・。
最近、獣人の動きが激しくなってきました・・。
今回の戦で前線で戦う17組が亡くなりました。
キミはボクがいなくなったときはどうしますか?
泣いて・・・くれるのでしょうか。
天晶暦 863 アーティファクトを着込んだ猫より
戦闘魔導団
ウィンダス連邦の軍隊の主力となる戦闘集団。全部で12軍団存在する。
カーディアンを操るゾンパジッパや、光エレパラダイスなルテテなどがこれの団長に当たる。
ちなみに「賢者」とは作戦の立案や指揮を補佐する立場の物。
その下に実行部隊として魔戦隊がつく。
アーティファクト
各ジョブ専用防具。
性能を伸ばす為の物だが、どう見ても役に立たないところもあるわけで。
ちなみに「もっとすごい」とはレリックのこと。
ハイドラのみ特別に支給された物だが、皮肉にも冒険者に剥ぎ取られる事に・・・?
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